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群馬大学 生体調節研究所

アクセス

ねらった遺伝子のスイッチをオンにする技術を開発-CRISPR/Casゲノム編集を応用したエピゲノム操作法

Sumiyo Morita(森田純代,所属1), Hirofumi Noguchi(野口浩史,所属2,共2番著者),Takuro Horii (堀居拓郎,所属1,共2番著者), Kazuhiko Nakabayashi(中林一彦,所属3), Mika Kimura(木村美香,所属1), Kohji Okamura(岡村浩司,所属4), Atsuhiko Sakai(坂井淳彦,所属2), Hideyuki Nakashima(中嶋秀行,所属2), Kenichiro Hata (秦 健一郎,所属3), Kinichi Nakashima(中島欽一,所属2), and Izuho Hatada(畑田出穂, 所属1,責任著者) (所属1;群馬大学 生体調節研究所 ゲノム科学リソース分野) (所属2;九州大学 大学院医学研究院 基盤幹細胞学分野) (所属3;国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究所 周産期病態研究部) (所属4;国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究所 研究所 システム発生・再生医学研究部)

概要

DNAのメチル化と脱メチル化は、遺伝子の発現にかかわるスイッチ(エピゲノムと定義されています)のひとつです。例えば、がんの増殖を抑える遺伝子のスイッチがオフになることで正常な細胞ががん細胞に変化することや、iPS細胞作製過程では特定の遺伝子(Oct-4)のスイッチをオンにする必要のあることが知られています。しかし、遺伝子のスイッチをオンにする従来の薬は、すべての遺伝子のスイッチ全部をオンにするものであり、オンになっては困る遺伝子までオンにしてしまうことによってひきおこされる副作用などの危険性がありました(図1)。
このたび、群馬大学生体調節研究所ゲノム科学リソース分野の畑田出穂教授、森田純代研究員、堀居拓郎助教らのグループは、九州大学大学院医学研究院の中島欽一教授、野口浩史特任助教及び国立成育医療研究センターの秦健一郎部長、中林一彦室長、岡村浩司室長らとの共同研究で、ゲノム編集法の技術を応用し、特定の遺伝子のみのスイッチを効率的にオンにする(DNA脱メチル化)技術を開発し、生体に適用させることに成功しました(図2)。この新しい技術により、抑制されていた癌抑制遺伝子をオンにするなどのエピゲノム療法や再生医療への応用が大きく広がることが期待されます。
figure1(J) figure2(J)

原著情報

Sumiyo Morita, Hirofumi Noguchi, Takuro Horii, Kazuhiko Nakabayashi, Mika Kimura, Kohji Okamura, Atsuhiko Sakai, Hideyuki Nakashima, Kenichiro Hata, Kinichi Nakashima, and Izuho Hatada.Targeted DNA demethylation in vivo using dCas9-peptide repeat and ScFv–TET catalytic domain fusions, Nature Biotechnology 2016 オンライン版(米国時間8月29日付:日本時間 8月30日)DOI 番号:10.1038/nbt.3658

オンラインURL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27571369

研究室URL

http://epigenome.dept.showa.gunma-u.ac.jp/~hatada/

 

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