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群馬大学 生体調節研究所

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熱ショック因子HSF1による細胞老化の制御機構に新知見

小田 司(所属1), 関本隆志(所属1), 倉島公憲(所属1), 藤本充章(所属2), 中井彰(所属2), 山下孝之(所属1) (1) 群馬大学・生体調節研究所・遺伝子情報分野, (2)山口大学・医学系研究科・医化学遺伝子情報分野

概要

 「熱ショック因子HSF1」は、熱などによって蛋白質が変性した時にこれを修復する熱ショック蛋白(HSP)の発現誘導(熱ショック反応)に中心的な役割を果たします。また、加齢にともなう神経疾患発症や発がんに関与します。「細胞老化」は、種々のストレスに対して細胞が永続的な増殖停止や種々の炎症性因子の分泌を示す特徴的な反応で、これも加齢、発がんに重要な役割を果たします。今回、私たちはHSF1と細胞老化を結びつける新しい仕組みを発見しました。つまり、HSF1がHSP発現とは無関係に、DHRS2-MDM2-p53経路を介して、細胞老化を制御します。この発見が病態の解明や治療の開発につながることが期待されます。

 

 

原著情報

Acute HSF1 depletion induces cellular senescence through the MDM2-p53-p21 pathway in human diploid fibroblasts. Oda T, Sekimoto T, Kurashima K, Fujimoto M, Nakai A, Yamashita T. J Cell Sci. 2018 Apr 9. doi: 10.1242/jcs.210724. [Epub ahead of print]

オンラインURL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29632240

研究室URL

http://molgen.imcr.gunma-u.ac.jp/

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