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群馬大学 生体調節研究所

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ヒト遺伝性疾患に関わるBCAS3が線虫受精卵での精子ミトコンドリア分解に必要であることを発見

法月拓也1#、佐々木妙子1#、末廣勇司2、三谷昌平2、小島和華3,4、山野晃史3,4、松田憲之3、佐藤美由紀1* (1. 生体膜機能分野、2. 東京女子医科大学、3. 東京科学大総合研究院難治疾患研究所、4. 東京都医学総合研究所)

About

ミトコンドリアは細胞内のエネルギー産生など、様々なはたらきをしています。ミトコンドリア内には独自のDNAが存在しており、多くの生物で主に母親からのみ遺伝することが知られています。私たちの研究グループでは、モデル生物である線虫(Caenorhabditis elegans)を用いて、精子由来のミトコンドリアをオートファジーによって分解することで、父親由来のミトコンドリアDNAが次世代に受け継がれるのを防ぐ現象を発見しました。しかしながら、その詳細な分子機構は不明なままでした。
今回、精子ミトコンドリアの分解に必要なタンパク質として、BCAS3を新たに発見しました。BCAS3はヒトでも保存されており、近年この遺伝子の異常が原因とみられる神経発達障害が報告されていますが、詳細な機能は不明なままでした。そこで、線虫の受精卵で解析を行なったところ、BCAS3がなくなると、オートファジーに必要なタンパク質群が精子ミトコンドリア近傍に十分に集積できないため、精子ミトコンドリアをオートファジーで分解できないことが明らかになりました。本研究により、精子ミトコンドリア分解の仕組みの一端が明らかになっただけでなく、BCAS3の異常を原因とする神経発達障害の発症メカニズムの解明にもつながることが期待されます。

Paper information

Norizuki, T., Sasaki, T., Suehiro, Y., Mitani, S., Kojima, W., Yamano, K., Matsuda, N., and Sato, M. BCAS-3 is required for progression of autophagosome formation to degrade paternal mitochondria in Caenorhabditis elegans. iScience. 2026 29(7); 116345.

Online URL

https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(26)01720-7

Lab HP

http://makukinou.showa.gunma-u.ac.jp/index.html

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