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群馬大学 生体調節研究所

アクセス

筋萎縮性側索硬化症(ALS)発症の仕組みの一端を解明

中澤世識1,2、及川大輔1,3、石井亮平4、綾木孝5,6、高橋宏隆7、竹田浩之7、石谷隆一郎4、亀井希代子1、竹吉泉2、川上秀史8、岩井一宏9、畑田出穂10、澤崎達也6、伊東秀文5、濡木理3、徳永文稔1,3 (1群大・生調研・分子細胞制御、2群大・院医・臓器病態外科、3大阪市大・院医・分子病態、4東大・院理・生物科学、5和医大・医・神経内科、6京大・院医・臨床神経、7愛媛大・プロテオサイエンスセンター、8広大・原爆研・分子疫学、9京大・院医・細胞機能制御、10群大・生調研・ゲノム科学リソース)

概要

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンが選択的に侵されるため四肢や舌の筋萎縮を引き起こす難病で、根本的な治療法はありません。オプチニューリンの遺伝子変異がALSに関わることは2010年に日本で発見されています。私たちはユビキチンという低分子たんぱく質が特異的な連結をした直鎖状ユビキチン鎖を発見し、これが炎症や免疫に重要なNF-κBを介したシグナル伝達経路を活性化することを見出していました。今回の研究では、オプチニューリンが直鎖状ユビキチン鎖に選択的に結合し、NF-κBや細胞死を抑制していることを突き止め、実際にオプチニューリン変異に起因するALS患者の運動ニューロンでは、直鎖状ユビキチン鎖や活性化NF-κBが蓄積し、神経細胞死を引き起こしていることを明らかにしました。本研究から直鎖状ユビキチン鎖生成を介する神経炎症の亢進が神経細胞死を引き起こすことが明らかになり、今後、ALS治療の標的になる可能性が示唆されました。
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原著情報

Linear ubiquitination is involved in the pathogenesis of optineurin-associated amyotrophic lateral sclerosis 「オプチニューリン異常に伴う筋萎縮性側索硬化症の病因に直鎖状ユビキチン化が関与する」.Seshiru Nakazawa, Daisuke Oikawa, Ryohei Ishii, Takashi Ayaki, Hirotaka Takahashi, Hiroyuki Takeda, Ryuichiro Ishitani, Kiyoko Kamei, Izumi Takeyoshi, Hideshi Kawakami, Kazuhiro Iwai, Izuho Hatada, Tatsuya Sawasaki, Hidefumi Ito, Osamu Nureki, and Fuminori Tokunaga F. Nature Communications, 7, 12547,2016.doi:10.1038/ncomms12547. PMID: 27552911

オンラインURL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552911

研究室URL

http://www.med.osaka-cu.ac.jp/departments/bunshi-pathobiochemistry.shtml

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