• /

群馬大学 生体調節研究所

アクセス

生活習慣病解析センター

生体調節研究所長からのメッセージ

私達の研究所は、内分泌・代謝学を中心とする生体調節系の生理的機構と、その破綻による疾患の成因や病態を研究しています。内分泌・代謝学の異常によっておこる疾患の代表例として、糖尿病、肥満症、動脈硬化症などがあります。これらの疾患は、高カロリー摂取や座りがちの生活といった、現代社会の生活習慣によって、年々増加し、大きな社会問題となっています。たとえば、日本における糖尿病の患者数は、この50年間に38倍以上増えました。この2-3世代の間に、病気になりやすい遺伝子変異が増えたとは考えられませんので、この増加は生活習慣など環境因子の変化によります。しかし環境因子そのものも、DNAのメチル化や、DNAを折りたたむのに必要なヒストンというタンパク質のアセチル化などを介して、遺伝子の発現レベルに影響を及ぼすことがわかってきました。このように、遺伝子の実体であるDNAの塩基配列、すなわちゲノムの変化を伴わない遺伝子発現制御の仕組みをエピジェネティクスと呼び、DNAやヒストンの修飾状態の全情報をエピゲノムと言います。このエピゲノムによる遺伝子発現の変化が世代を超えて遺伝するのか、については議論があるところですが、少なくとも疾患の発症に、遺伝情報であるゲノムとともに、エピゲノムを解析する必要があることがわかってきました。2000年にヒト・ゲノムのドラフトが完成後、21世紀に入り、エピゲノムの研究は盛んに行われています。当研究所においても、平成25年度より「ゲノム・エピゲノム解析による生活習慣病の病態解明とその制御を目指した分子標的の探索研究プロジェクト」(略称名:生活習慣病の病態解明と分子標的探索)という概算プロジェクトを、9年計画で行っています。本プロジェクトは、当研究所を中心に、本学の医学系研究科、保健学研究科、理工学府の研究者が参画しています。また、これまで10年以上にわたり当研究所と合同シンポジウムを行ってきた名古屋大学環境医学研究所、平成19-23年度にグローバルCOE拠点として連携した秋田大学医学部および生体情報研究センターの研究者も加わり、合同で生活習慣病の成因・病態生理の解明を行おうというものです。これらの研究成果は、創薬のための標的や疾患マーカーの同定など、トランスレーショナル研究への応用も期待されます。当研究所では、新たに生活習慣病解析センターを設置し、このセンターを中心に、新しい視点による生活習慣病の研究を推進しようと考えています。関係各位のご支援を宜しくお願い致します。

生活習慣病解析センター長からのメッセージ

現在、国内には糖尿病患者が約900万人、高脂血症が約2200万人、高血圧は約4000万人、肥満度25以上の肥満者は2000万人以上おり、1億3000万人の人口を考えても、非常に深刻な生活習慣病大国となっています。
これらの生活習慣病は心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気のみならず、癌や痴呆の発症頻度も増加させ、国民の生活の質(QOL)や寿命に影響しています。
生活習慣病はライフスタイルの変化に伴い増加してきましたが、その罹り易さには個人差があり、原因をゲノム(先天的)とエピゲノム(後天的)の両面から解明する必要があります。
平成25年度から群馬大学内に設置された生活習慣病解析センターでは、学内外で種々の生活習慣病研究に携わる研究者が横断的、かつ有機的に融合し、その研究リソースを共有することで効率的に成果を獲得し、生活習慣病対策に貢献することを目指しています。さらに、将来の健康長寿社会の実現に向けて、できるだけ早く近づける様に努力しています。

PAGE TOP