細胞構造分野の須藤俊一研究員、川崎一郎研究員、大学院生 寺岡滉一氏(当時)、佐藤美由紀教授、佐藤健教授らの研究グループは、徳島大学・小迫英尊教授、らとの共同研究により、受精後にエンドソーム・リソソームを活性化し、不要となった母性膜タンパク質を分解するメカニズムの一端を解明しました。
本研究では、受精後に不要となった母性細胞膜タンパク質の選択的分解に必須な因子として生殖細胞特異的な生殖顆粒(Z顆粒)の構成因子HERD-1を発見しました。一部の母性細胞膜タンパク質は受精後、多胞体経路を経由してエンドソーム、リソソームへ輸送され分解されますが、HERD-1が欠損するとこの過程を担う多胞体経路等の制御因子が一部減少していました。母性細胞膜タンパク質の分解不全は、small RNA合成等に関わるDEPS-1やPRG-1の欠損により抑制されたことから、母体に存在する生殖顆粒構成因子がsmall RNA系を介して初期胚(子)におけるエンドソーム機能を活性化(エンドソーム・スイッチング)し、胚発生に向けて細胞内の再編成を緻密に制御していることが明らかになりました。本研究成果はCommunications Biology誌に掲載されました。
・雑誌名:Communications Biology誌
・公開日:2026年5月7日
・タイトル:Insights into how maternal germ granules drive cell membrane remodeling in the early embryo
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