アニャ・メディナ、中川祐子、馬金輝、濱野邦久 （群馬大学 生体調節研究所 細胞調節分野） 秋元敏雄 （日本医科大学） 二ノ宮裕三 （九州大学 歯学研究院） 小島至 （群馬大学 生体調節研究所 細胞調節分野）
概要
膵ランゲルハンス島にはT1R3ダイマーにより形成されるグルコース感知受容体(GSR)が発現している。GSRは主にβ細胞に発現している。その発現は空腹時に高く、食後に著明に減少する。この時、T1R3のmRNA は変化せず、蛋白レベルでの変動と考えられる。一方,糖尿病モデル動物のβ細胞におけるGSR発現はmRNAレベルでも蛋白レベルでも著明に低下している。インスリン投与により血糖を降下させるとGSR発現は回復する。β細胞におけるGSR発現は、血糖値や代謝状態により大きく変化する。
原著情報
Expression of the glucose-sensing receptor T1R3 in pancreatic islet: changes in the expression levels in various nutritional and metabolic states.
Medina A, Nakagawa Y, Ma JH, Hamano K, Akimoto T, Ninomiya Y, Kojima I.
Endocr J 61: 797-805, 2014
オンラインURL
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24898279
