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群馬大学 生体調節研究所

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分泌顆粒の細胞膜ドッキングの機能的意義と分子装置のナノ構造を解明

水野広一、藤田卓二、五味浩司、泉哲郎(群馬大学 生体調節研究所 遺伝生化学分野)

概要

膵β細胞は、分泌刺激に応じてインスリン顆粒と細胞膜を膜融合させ、インスリンを細胞外に放出します。本研究では、生きた膵β細胞で、全反射顕微鏡を用いて、インスリン分泌顆粒とその細胞膜ドッキングに関わる因子グラニュフィリンの動態を直接観察しました。その結果、グラニュフィリンを介した細胞膜ドッキングにより、インスリン顆粒の自発的な膜融合は抑制されるが、刺激後の膜融合は不可逆的に抑制されるのではないことが示されました。また、超解像顕微鏡を使ってグラニュフィリンを含むドッキング装置のナノ構造を観察したところ、グラニュフィリンはドッキングした直径350 nmのインスリン顆粒上に約180 nmのクラスタを形成していることが明らかになりました。本研究の成果は、インスリン顆粒の細胞膜ドッキングの機能的意義に関して、今までの定説とは異なる、新たな考え方を提示しています。
izumi(J)

原著情報

Mizuno K, Fujita T, Gomi H, and Izumi T (2016). Granuphilin exclusively mediates functional granule docking to the plasma membrane. Sci. Rep., 6, 23909. doi: 10.1038/srep23909. PMID: 27032672

オンラインURL

http://www.nature.com/articles/srep23909

研究室URL

http://molend.showa.gunma-u.ac.jp/

 

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