五味浩司、森川里美、新村真生、茂木啓陽、安井禎、月瀬東 （日本大学 生物資源科学部） 鳥居征司 （群馬大学 生体調節研究所 分泌制御分野） 渡部剛 （旭川医科大学） 前田佳紀、穂坂正博 （秋田県立大学 生物資源科学部）
概要
SgIII（セクレトグラニン３）蛋白質は、神経内分泌細胞においてペプチドホルモンの輸送や分泌顆粒の形成に関わることが示唆されている。作製した特異抗体を使用してニワトリにおけるSgIII の発現分布を解析したところ、下垂体、松果腺、副腎髄質、上皮小体および鰓後体といった内分泌器官、および胃や小腸、大腸の消化管内分泌細胞、膵島細胞で特異的に発現していた。各種ホルモン抗体を用いた共発現解析により、SgIIIはプロホルモン・プロセッシング酵素の働きにより成熟されるペプチドホルモンやセロトニンなどの生理活性アミンを分泌する細胞で発現していることが明らかとなった。
原著情報
Expression of Secretogranin III in Chicken Endocrine Cells: Its Relevance to the Secretory Granule Properties of Peptide Prohormone Processing and Bioactive Amine Content.
Gomi H, Morikawa S, Shinmura N, Moki H, Yasui T, Tsukise A, Torii S, Watanabe T, Maeda Y, Hosaka M.
J Histochem Cytochem 63: 350-66 2015
オンラインURL
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25673289
