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群馬大学 生体調節研究所

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亜鉛トランスポーターを介する、脂肪細胞褐色化の新たな制御機構の解明 ~食べても太りにくい体質を作るために~

福中彩子(所属1, 2)、深田俊幸(所属3,4)、Jinhyuk Bhin(所属5)、鈴木路可(所属2)、都築孝允(所属6)、高嶺由梨(所属6)、Bun-Ho Bin(所属4)、吉原利典(所属6)、関根紀子(所属5)、内藤久士(所属5)、宮塚健(所属2)、高宮信三郎(所属7)、佐々木努(所属8)、稲垣毅(所属9)、北村忠弘(所属8)、梶村真吾(所属10)、綿田裕孝(所属2)、藤谷与士夫(所属1, 2 責任著者)1.群馬大学生体調節研究所 病態制御部門 分子糖代謝制御分野 2.順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学 3.徳島文理大学薬学部 病態分子薬理学 4.昭和大学歯学部口腔病態診断科学口腔病理学部門5.オランダ癌研究所 分子発癌部門 6.順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 運動生理学 7.順天堂大学大学院医学研究科 熱帯医学寄生虫病学 8.群馬大学生体調節研究所 代謝シグナル研究展開センター 代謝シグナル解析分野 9.群馬大学生体調節研究所 生体情報部門 代謝エピジェネティクス分野 10. カリフォルニア大学サンフランシスコ校 糖尿病センター・幹細胞研究所

概要

我々の研究グループは、代謝内分泌組織における亜鉛恒常性破綻による病態への関与について、亜鉛トランスポーターの働きに注目して研究しています。亜鉛トランスポーターZIP13の機能喪失型変異を有するエーラス・ダンロス症候群の患者では、脂肪量が少ないことが報告されていたことに着目し、脂肪組織におけるZIP13の役割について解析を進めました。その結果、Zip13欠損マウスでは、皮下脂肪組織においてベージュ脂肪細胞が増加し、 エネルギー消費量が増加していることを見出しました。また、このマウスは高脂肪食を与えても太りにくく、インスリン感受性や耐糖能の改善がみられることを明らかにしました。ZIP13はゴルジ体から細胞質内へ亜鉛を輸送するタンパク質として知られていますが、ZIP13を介した亜鉛の流れが脂肪細胞褐色化抑制に必要であることがわかりました。さらに詳細な解析の結果、ZIP13を欠損した細胞ではベージュ脂肪細胞の分化過程でC/EBP-β蛋白質の蓄積が持続し、そのことが脂肪細胞が褐色化しやすくなるメカニズムの一端を説明すると考えられました。
今回の研究から、脂肪組織のZIP13を特異的に阻害する薬剤を開発できれば、肥満・糖尿病に対する新たな治療法に繋がることが期待されます。

原著情報

Zinc transporter ZIP13 suppresses beige adipocyte biogenesis and energy expenditure by regulating C/EBP-β expression. Fukunaka A, Fukada T, Bhin J, Suzuki L, Tsuzuki T, Takamine Y, Bin BH, Yoshihara T, Ichinoseki-Sekine N, Naito H, Miyatsuka T, Takamiya S, Sasaki T, Inagaki T, Kitamura T, Kajimura S, Watada H, Fujitani Y PLoS Genet. 2017 Aug 30;13(8):e1006950. doi: 10.1371/journal.pgen.1006950. eCollection 2017 Aug. PMID: 28854265

オンラインURL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28854265

研究室URL

http://tou-taisha.imcr.gunma-u.ac.jp/index.html

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